ラッキーいとうの「お気楽サンデー」ブログ

たんなん夢レディオで毎月第4日曜日に放送の「お気楽サンデー」の記録です。次回放送は9月26日です。(12:00~13:00)です。

越前市の「銭湯」を復活 大学生二人がゲスト

一度は廃業、若い力で復活、越前市の「城勝湯」
週に5日営業 お客も増加中 料金は430円

8月26日放送、「ラッキーいとうのお気楽サンデー」は、ゲストに越前市で55年にわたって営業され一度は廃業となった銭湯「城勝湯」を復活させた、福井工業大学下川研究室の大学院生・下中雄一さんと、大学生の玉村さんを迎え、復活プロジェクトチーム「machi YOKU」の活動をお伺いしました。

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写真左が下中さん 右が玉村さん)

元経営者や近所の人たち、すごく喜んでもらっている
プロジェクト名「machi YOKU」、入浴と町をよくする二つの願い

お二人からは主に下記のようなお話が紹介されました。

  • 復活したのは越前市若竹町にある銭湯「城勝湯」。昨年12月、越前市で最後の銭湯が廃業されるという福井新聞の記事を見た福井工大の下川教授が、町づくりの視点でも銭湯を残したいと、経営者の松浦さんや越前市関係者に持ちかけたのがきっかけとなった。
  • 松浦さんは勝山の出身で「城勝湯」の名称に勝山の勝をいれたとのこと。昭和37年からの営業だったが、80歳を超えた夫婦の年齢と健康面から廃業となったが、今回の復活の話には大賛成してもらい、今も燃料のオガクズの確保やお湯の温度管理など続けてもらっている。とても嬉しい、元気が出ると喜ばれている。
  • 一度は廃業になっていたので新たな認可を得る必要があり、昔と較べると安全衛生面などで厳しい条件だったが、下川教授が自前で相当部分を負担してスタートした。
  • プロジェクト名は「machi YOKU」と名づけられ、入浴の「浴(ヨク)」と町を良くする良く(ヨク)の二つの意味と語呂を掛け合わせている。
  • 復活に当たっての作業としては、天井や高いところの埃などが多く、大学生数人が3日間くらいかけて大変なものだった。また物置小屋も廃材などを活用して新たに作った。
  • 5月12日、13日の二日間、再生記念イベントをやった。一日目は城勝湯の歴史やプロジェクトの講義もあったが、参加者は早く風呂に入ろうと盛り上がっていた。二日目はフォトウォークの町歩きも企画したが、雨のために中で健康教室などを行った。
  • 営業日は「火・水・木・土・日」の週5日、月曜と金曜が定休日。営業時間は午後3時から午後10時まで。料金は大人430円、小学生150円、幼児60円。石鹸やシャンプーは備えてあり、タオルと料金だけ持参していただければ入浴できる。
  • 営業開始は午後3時だが、ボイラーへの点火は午前11時頃にしており、夏は90分くらいでお湯が熱くなるが、冬場はお湯が熱くなるまで3時間かかると聞いている。夜10時の営業後の掃除は90分くらいかかり、銭湯の労働時間はかなり長いなあと実感している。
  • 利用者は再開当時は20人から30人弱だったが、最近は少しずつ新規のお客も出来て40人を越えるまでになった。黒字経営には40人以上が必要と聞いているのでさらに増やせるように工夫したい。公民館で行われている小学生の合宿利用や、社会人、学生たちの銭湯体験なども企画していきたい。
  • 町を良くする活動としては、城勝湯の近くや箪笥町などの景観、また空き家調査なども取り組んでいる。どちらの活動も息が長いものだと思っており頑張りたい。

下記のツイッターで詳しい内容が紹介されています。

 machiYOKU|城勝湯ホームページ

 

越前和紙で「世界の生き物展」 公会堂記念館で開催中

紙幣用に開発された「局紙」でペーパークラフト
恐竜、キリン、コウノトリなど300点を展示

7月22日の「ラッキーいとうのお気楽サンデー」は、ゲストに越前市公会堂記念館で開催中の、越前和紙ペーパークラフトでつくる「世界の生き物展」の作品を制作されたモデラー(造形家)の内藤秀信さんと、学芸員の林亜希子さんをお迎えしての放送でした。

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お二人には、主に下記のようなお話をしていただきました。

入場券の「A4判・特大型紙」は、たけふ菊人形マスコット「きくりん」になる
会場内では、観る・撮る・製作が楽しめる

学芸員の林さんは今回の展示について、

  • 越前和紙の中でも明治初めに大蔵省印刷局が紙幣や証券に使用するために開発した「局紙」という紙でのペーパークラフト作品が展示されている。この局紙は今立の和紙職人の方々が大蔵省に招かれて作ったもので、今もその技術が地元に継承されている。越前和紙の新しい世界が広がる、そんな思いも含めての企画展になっている。
  • 入場者は、保育園の幼児たち、親子づれ、さらに高年大学の人たちまで幅広い年代の人たちで、誰もが楽しめる展示になっており、期間は9月2日までなので夏休み企画として多くの人の来場を期待したい。
  • 具体的な展示では、大恐竜の森、サバンナの森、南極、越前市の里地里山コウノトリなど9種類のコーナーに約300点が展示されている。またお勧めの撮影スポットでは作品をバックとした記念撮影、さらに入場券として使われているたけふ菊人形マスコットキャラクターの「きくりん」を組み立てる教室もあり、観る、撮る、作るなど色んな楽しみが出来る。
  • 入場料は200円だが、高校生以下は無料、障害のある方と介助者、さらに越前市の情報アプリ「えっつぶ」をインストールしたスマホ提示で無料となる。さらに8月からは「越前和紙を使ってのものづくり」教室もある。
  • 詳細は、公会堂記念館のホームページをぜひご覧ください。

武生公会堂記念館夏休み企画展

「越前和紙ペーパークラフトでつくる 世界の生き物展」 - 越前市

3メートルのキリンなど、パーツは約100にもなる
越前和紙の局紙は、動物の質量感の表現にぴったりで使いやすい
県外からのオファー多く、作品製作の教室も開いている 

作品を製作されたモデラーの内藤秀信さんは越前和紙でのペーパクラフトなどについて

  • 関心をもったのは小さい頃の雑誌の付録。戦艦などの組み立てがあり、その小さい物からもっと大きい作品を作りたいと思ったのが始まりだった。今回の展示では3メートのキリンや大きい恐竜、象、ツキノワグマなどの作品を作っている。
  • 越前和紙をカンボス加工すると、動物の肌のしわしわ模様や丸みなどの質量感が表現しやすくなり、高級感もでて素人が作ってもよい作品になる。局紙は水分の吸収性もよく、紙の復元力も自然な感じになり、ペーパークラフトの素材としてはとても使いやすい。
  • 具体的な製作は、最初に敦賀在住の「時里 嶺」さんが設計し、それをメールで正確に示してもらってから、コピー拡大などで倍率を計算し、それぞれの作品の大きさに合わせたパーツを作る。大きいものだと100くらいのパーツに分け、それを組み立てていく作業になる。この作業では数学的な計算力も必要とされる。
  • 作品は10センチ程度から3メートルまでだが、大きいと実際に組み立てる場所の確保が難しい。手が届かない部分などもあり苦労することも多い。何日もかけて作る場合もある。作品は全て紙で作っていて支えや強度が必要な場合は紙管を作って対応する。
  • これまでに作った作品には、動物のほかにウルトラマンやバルタン星人、潜水艦、実物大の人間像、戦艦大和ヤマト、ガンダムなどもあり、展示会は横浜、大阪、富山などで開催されたり県外からオファーも多い。福井では教室も幾つかの場所で開いている。
  • 今後の目標としては、実際に乗れるプラスチック製の潜水艦を作ってみたい。

「劇団しあたあ・近松」11月に「おしょりん」公演へ

福井の眼鏡産業を起こした増永兄弟が主人公
鯖江ゆかりの作品で市民の期待も高まる

11月25日 鯖江市文化センターで公演
原作者・藤岡陽子さんのトークショー

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6月24日、「ラッキーいとうのお気楽サンデー」は、ゲストに鯖江市の「劇団しあたあ・近松」の皆さんを迎えました。前半は当日夜に行われるサッカーワールドカップの日本代表と対戦チームの話などで大いに盛り上がり、後半は11月に公演される「おしょりん」への取り組みや、これまでの劇団活動などが紹介されました。
(写真:前列左が代表・水野さん、右が村田さん、後列左が垣内さん、右が中嶋さん)

お話の主な内容は下記のとおりでした。

  • 「劇団 しあたあ・近松」は、1986年に鯖江市文化センターの講座に集まった仲間から劇団設立の声が出て結成され32年の歴史がある。これまでの公演はミュージカルや民話など色々あり今年で28公演を数えている。
  • 結成当時は20名以上の団員だったが今の正式団員は6名である。しかし公演の際は一般公募に加え、丹南地域の劇団同士が互いに協力して役者、スタッフに参加しているので活動が継続できている。
  • 劇団の名前は、鯖江生まれの「近松門左衛門」に由来しているが、他にも鯖江出身の有名な人は多く居るので公演題材は幅広い。最近では鯖江市の支援も大きくなっており鯖江ゆかりの作品を公演するのに助かっている。市長も毎回出演している。
  • 近年の公演としては、織物の石田縞の女性を描いた津村節子原作の「遅咲きの梅」、近松門左衛門作の「けいせい仏の原」、鯖江藩主で西山公園を市民憩いの森として作った間部 詮勝の「龍神」、明治大学設立の矢代操さんを描いた「青雲の人」などがある。
  • 演劇で地元の歴史や縁の人に焦点を当てる中で、自分たちが学ぶことも多く、市民の色んな方々に知ってもらえるのは嬉しく意義あることかなとも思っている。近年では鯖江市JK課の女子高校生も出演してくれている。
  • 今回の公演「おしょりん」は、福井の眼鏡産地の礎を築いた「増永五左衛門」と、その弟を中心とした物語で、藤岡陽子さん原作越前市の方二人に脚本と演出をお願いしており、11月25日の午後に鯖江市文化センターで公演される。今は脚本の「本読み」の練習中である。
  • 作品名の「おしょりん」というのは、福井市の浅水付近で使われている言葉らしいが、丹南では「おさら、凍み乗り」などと言われ、冬の冷えて天気の良い朝に雪が固く凍みて田んぼの上を大人も子どもも自由に歩ける状態のことを指している。
  • 出演は25人くらいで全員が揃っての練習がなかなか出来ない悩みがある。また、明治時代の物語で着物や女性のかつらの準備や所作も難しいところがある。最も難しいのは台詞の理解や表現の仕方だが、自分なりの工夫で変わっていくので、その辺は楽しみながらやれるところもある。
  • 鯖江を代表する眼鏡発祥の物語なので全員が張り切っている。11月25日当日は原作者の藤岡陽子さんのトークショーと演劇公演の二本立てなので、ぜひ多くの皆さんに来場してほしい。

 

劇団しあたあ・近松メインページ

www.poplar.co.jp

「越前市応援ポイント」とアプリ「えっつぶ」スタート

ゲストは越前市情報統計課の 辻川さんと永見さん
応援ポイント県下初、6月から「めいぶつチョイス」開始
情報アプリ「えっつぶ」で、各種情報とお得なキャンペーン

5月27日放送の ラッキーいとうの「お気楽サンデー」は、ゲストに越前市情報統計課の辻川千智さんと永見奈央さんを迎え、前半は「日本の数の数え方」で色んなものによって違う多様な数え方などで楽しみました。番組後半では、越前市が取り組む「地域経済応援ポイント」と、市情報アプリ「えっつぶ」の紹介と活用の話題でした。

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(写真左:辻川さん 右:永見さん)

お二人からは主に下記のような内容が紹介されました。

  • 越前市応援ポイントは、総務省が進めている「地域経済応援ポイント」事業であり、福井県内では越前市が最初であり、北陸でも富山市に続いて二番目という早いスタートになっている。
  • 概要としては、多くのクレジット会社が行っている各種ポイントは年間約4000億円分発行されているが、その内の3~4割が使われずに期限切れを迎えている中で、そのポイントを各自のマイナンバーカードを利用し好きな自治体のポイントに変換・合算して地域経済の活性化を支援しようという制度である。
  • 越前市ポイントに変換する場合「1ポイント=1円」で越前市の公共施設やオンラインサイトの「めいぶつチョイス」で使用できる。市内の公共施設での使用は4月27日から始まっており、オンラインサイトでは6月1日から使用開始となる。
  • 対象となるクレジットカードとしては、三菱UFJニコスカード、三井住友VISAカードJCBカード、セゾンカード、UCカードJALANAのマイル、NTTドコモのdポイント、関西電力中部電力などがある。対象カードかどうかは市のホームページやカード会社で確認してほしい。
  • ポイント活用には、先ず各自が「マイナンバーカード」を取得したうえで、「マイキーID」の登録が必要となる。この登録について自分で出来ない場合は市役所や図書館で登録のお手伝いをしているので利用してほしい。その後に各自のカード会社とパソコン上での登録確認が必要となっている。
  • 越前市内で使えるところは、越前市公会堂記念館の企画展、ちひろのうまれた家記念館、しきぶ温泉湯楽里などである。公会堂記念館とちひろの家ではマイナンバーカードの提示、湯楽里の場合は市役所で発行している引換券を持参して利用できる。
  • 6月1日からは、通販サイト「めいぶつチョイス」で越前市の名産品の買い物ができるようになっている。今のところ越前市の名産物150商品をそろえている。市民はもとより、他自治体の人もこの制度を利用でき、越前市の名産品を買える。その後、越前かになど魅力産品をどんどん増やしたいと思っている。
  • 越前市情報アプリ「えっつぶ」は、今年の3月からスタートした初めての情報アプリで、「えっつぶ」の名称はコウノトリの「えっちゃん」がつぶやくということで名付けられたもの。
  • 利用の方法は、各自のスマートフォンタブレットに「えっつぶ」のアプリをインストールしていただくことから始まり、いろんな施設情報や子育て情報など毎日の暮らしに役立つ情報が越前市から発信されているので、いつでも気軽に知ることが出来るようになっている。
  • 情報の分野としては、「子育て」「健康」「防災」「観光」「国体」「学び スポーツ」「その他」の7種類になっている。この中から市民が受け取りたいと思う情報分野を選択して設定できる。今後さらに分野を増やす予定になっている。
  • 生年月日や居住地域を登録しておくと、その年齢層や地区限定の情報が受け取られるようにもなっている。また市のホームページで公開しているオープンデータを利用しており、お店や病院などの地図も用意している。イベント情報をお気に入り登録しておくこともできる。
  • 「えっつぶ」ダウンロードキャンペーンとして7月の公会堂記念館での夏休み企画展の入場料が無料になる企画も予定している。また5月には中央公園の遊具利用料も割引きした。今後もそうした割引を用意したいと思っている。「えっつぶ」がインストールされたスマートフォンの画面を提示すれば割引されるので、ぜひ活用してほしい。
  • 越前市応援ポイント」情報アプリ「えっつぶ」の詳細は、越前市ホームページでも紹介されています。

 www.city.echizen.lg.jp

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越前市 ふるさと納税、観光客ともに大幅増

市シティセールス推進室、新視点で売込み中
ふるさと納税返礼品209種類 地元産品揃えて大好評

4月22日放送のラッキーいとうの「お気楽サンデー」は、ゲストに越前市シティセールス推進室の上城戸祐基さんと吉村清香さんを迎えました。

前半は「今日は何の日」にちなんで、アースデイ、よい夫婦の日、清掃デーなどの話題でお気楽トーク。後半は越前市の「ふるさと納税」や「JTBと連携しての新たな観光」などがお二人から紹介されました。

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ふるさと納税額は1億円を超えて急増
「大瀧神社 千参百年大祭」2ヶ月で110件の予約あり
市職員JTB派遣で、民間ノウハウ学び活用

越前市シティセールス推進室の上城戸さんと吉村さんからは主に下記のようなお話が紹介されました。

  • 越前市シティセールス推進室は昨年4月に発足し3名の職員が、ふるさと納税、広域観光推進、新幹線南越駅の周辺整備(道の駅)などに関することを新たな視点で企画し、全国に越前市を売込み中。
  • ふるさと納税では、平成28年度は約4500万円だったが、29年度は約1億600万円と急増しており感謝している。返礼品は寄付額に応じて209種類の多種多様な物が用意されており、ポイント制度の導入で寄付者の希望する時期にポイント数の範囲内で何回かに分けても利用できるようになっている。
  • 返礼品は越前市産品の「越前打刃物」「越前和紙」「越前旨香豚」「福井ポーク」「若狭牛」市内数店の「蕎麦」「手打ちそばセット」「コウノトリ米」「たんす職人作成の「積み木」、清酒の「関西」、童話作家かこさとしさんの絵本」などがある。インターネットで簡単に検索できるシステムになっている。
  • 新たな観光企画として、今年は「大瀧神社 千参百年大祭」のイベントをJTBとの連携事業として企画し4.5月の二か月で観光申し込み110件の予約がある。もう一つは絵本作家「いわさきちひろ生誕100周年」の記念事業として「ちひろの生まれた家記念館」への観光PRも特別に企画している。
  • 観光への視点としては、これまでに知られている場所だけでなく、越前市固有の素材を掘り起こしたいと思っている。また市内に点在する有名観光地を一本の線や面として結ぶセットコースをつくってお客様に提案する企画をしている。関連してふるさと納税活用の市内ホテル宿泊券なども用意している。
  • 越前市では市職員をJTBに一年間派遣しており、自分たち二人とも1年ずつ派遣され、中部地方を中心とした観光地などのセットコースの作り方も学んできたので、その体験を活かし、越前市へ多くの人々を呼び込む色んな事業をスピード感をもって展開したい。
  • 新幹線「仮称 南越駅」の開業に当たっては、周辺整備として「道の駅」を開設できるよう、その検討を始めている。

 

シティセールス推進室トピックス - 越前市

越前市のふるさと納税「越前市ふるさと寄付」 - 越前市

千参百年大祭〜紙祖神 岡太神社・大瀧神社例大祭 |越前和紙の里

「ちひろの生まれた家」記念館

落語「月の会」 葵亭真月さんを迎え、おもしろ楽しく

落語は「格好いい」 扇子と手ぬぐいだけで世界を創る
もちネタは28 聴いて、観て、喋って、ひたすら練習

3月25日のラッキーいとうの「お気楽サンデー」は、ゲストに福井の「落語 月の会」代表の「葵亭 真月(あおいてい しんげつ)」さんを迎えて、前半は落語入門豆辞典として落語の基礎知識など、後半は真月さんの活動や県内落語会の状況など、おもしろ楽しく放送されました。

落語入門豆辞典では、寄席、席亭、座布団、名札、上方落語江戸落語、扇子と手ぬぐい、いろんな所作、古典と新作落語、羽織を脱ぐ意味、落ちとさげ、など落語に伝わる決まりや不思議について、真月さんから分かりやすい紹介がなされました。

後半では、葵亭真月の高座名、活動内容、持ちネタと練習、社会人落語日本一決定戦、月の会と当面の活動などのお話でした。その主な内容は次のとおりでした。

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「月の会」太陽であるお客様に照らされて光る「月」への想いから命名
社会人落語日本一決定戦、300名中で3位入賞、今年さらに上位めざす

  • 落語へのきっかけは、鯖江アルプラザ駐車場で人待ちの際に突然、閃いた。それまで見たことも聴いたことも特別の関心も持っていなかったのに、自分でも分からない不思議な感覚から始まった。一人っ子で幼少の頃からテレビなどの一人遊びで物語の全てを覚えたり、母が落語好きだったりしたことが一つの要因になったのかも知れない。
  • 具体的な活動は7年前からになるが、落語の面白さやおかしさというより、噺家が格好いい、丸腰で自分ひとりで演じ特別の世界観を作り上げていく表現者としてのアーチストだと感じた。自分も格好いい男になりたい、そんな憧れるような気持ちで始めた気がする。
  • 代表を務める「落語 月の会」は、お客さんの拍手と笑いに支えられての落語だから、お客様は太陽のようであり自分たちはその光に照らされてはじめて輝ける「月」だという想いを込めての命名とした。
  • 「葵亭真月(あおいていしんげつ)」の名前は、本名の真吾からの「真」に月の会の「月」を合わせての命名だが、祖父が好きだった昔の映画「新吾十番勝負」の主役の名前であった「葵新吾」からの「葵」を持ってきた。
  • 持ちネタは今は28くらいで、いろんなタイプの噺を会場や参加者も考えながら話している。覚えるのは「CD」「DVD」「寄席通い」などであり、何十回も聴いて、観て、一人で喋って、繰り返し繰り返しで必死に覚える。
  • 自分が知らない世界や時代の言葉や複雑な所作を知るのはなかなか難しいことも多い。TV時代劇での、人、物、所作、衣装なども注意深く見るようになった。寄席ではプロの所作など真剣に見つめているので落語なのに笑っていない客になっているかもしれない。
  • 月の会のメンバーは10人で、活動の場所はホール、サロン、お寺、飲食店などいろいろである。お寺はもともと説法の場所からか、音の反響や雰囲気など、とてもやりやすい感じがする。
  • 昨年、3位入賞した「第9回社会人落語日本一決定戦」は大阪で行われる。約300人が映像で応募し、その審査で150人に絞られる。残った者が池田市の7つの会場に呼ばれて10分の落語を話し、そこから10名が選出され決勝に進む。決勝では桂文枝さんが審査委員長となり、プロの落語家と関係者による審査が行われる。とても緊張する大会だが3位入賞だったので今年も出場してぜひその上に行きたい。
  • 県内の落語会は近年は爆発的に増えており、プロの落語会もアマチュアの落語会も色んな所で開かれていて嬉しい状況である。呼んでいただければ何処へでも出かけるのでぜひ声をかけていただきたい。
  • 恒例的には、毎月第一土曜日に福井市・響のホールで「福井 まちなか落語会」を開いている。来る4月22日は鯖江市文化センターで「さばえ落語フェスティバル」を開き県内10名の落語家が出演する。鯖江名物の飲食エリアもあり、ぜひ多くの皆さんに来てほしい。

「さばえ落語フェスティバル」
日時:4月22日(日)第一部13:00~ 第二部16:30~
場所:鯖江市文化センター
さばえ落語フェスティバル | 鯖江市文化センター

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「こころ紡ぐ会」の馬田さんと柴野さんがゲスト

「ひきこもり」誰もが当事者になる可能性
社会と大人みんなで取り組む姿勢が大事

2月25日のラッキーいとうの「お気楽サンデー」は、ゲストに越前市で活動されている「こころ紡ぐ会」の馬田昌保代表と柴野千栄雄事務局長を招いて、活動内容や「ひきこもり」に対する取り組みの重要性などを伺いました。また、番組後半では今月初めに発表された「第31回 サラリーマン川柳 優秀100選」を話題として放送されました。

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(写真:左から馬田さん、柴野さん)

原因はいろいろ 実態把握がむずかしい
当事者の声をひろい、教育、行政、市民活動など連携したい
学歴や成果主義など、社会的価値観の見直しが必要 

お二人からは主に次のようなお話がなされました。

  • こころ紡ぐ会」は、心を病んでいる子どもや若者が周囲に多く居ることを知り、三年前に有志10人で立ち上げた。最近の傾向としてパソコンやスマホなどでのゲームやメールの影響もあってか、直接に話し合い、言葉を交わしての、こころを通いあわす場面が少なくなっていると感じている。
  • 秋田の人口4000人の町で実態調査を行った結果、人口の1%にあたる400人が引きこもりの対象とされた。内閣府でも概ね人口の1~3%という推計を示しており、そうすると越前市でも800人近い数字になる。その家族も含めると相当数の人たちが悩み苦しんでいるのではないかと思われる。
  • 引きこもりは病気ではなく、人それぞれ百人百様の症状があり、専門家も原因や対応策のマニュアルを決められない状況と言われている。ある日、突然になり人に会いたくなくなったり、自分に自信を失うケースが多いと聞く。
  • 当事者は自分でも理解できていて家族に申し訳ないとか、これでは駄目と自覚するが、そこからの一歩を踏み出すことが出来ずに悩み苦しむ状況にある。
  • 自分で心を固くしてしまい、人生への自信や目標を失った場合、その心をほぐすのはかなり難しく、家族や肉親だけでは対応が無理である。学校や職場、社会全体での理解と対応の仕組みがとても求められていると思う。
  • 会の活動としては、シンポジウムや相談、交流会、先進地への視察などを行い、2月10日の武生でのシンポジウムは大雪の中でも県内各地から45名が参加した。地元の人は近くの人に知られたくないので市外の相談会に参加し、武生へは遠くの市町からの人も多く参加する。
  • 引きこもりや不登校は、どこの家庭でも起こりえるものである。教師や職場の上司の一言が引き金になる場合も多いので、現在の当事者だけでなく今は何事もない多くの人を含めて、学校や企業、社会全体での情報や課題の共有と対策が必要である。
  • 先日のシンポジウムで池田町在住の伊藤洋子さん(元東海大学教授)は、池田中での児童自殺に触れながら、現在の教育現場での成績第一主義や社会での成果主義への懸念を示された。親も含めて「人生は回り道してもいいのではないか、真っ直ぐ全員が横並びに進む考えに縛られないことも大事」と、ご自身の不登校体験を交えながら話された。
  • 池田中の最初の報告書では、最初は児童が遊んでいて転落して亡くなったとされていたり、専門家の一度の診断も受けていないのに当該児童は発達障害だったともされていた。あまりにも実態が違っていたのではないかと思う。
  • 「こころ紡ぐ会」の活動は即効的な解決にはならないと思うが、誰かが声を出すことで、どこかで誰かが救われればと願っている。子どもたちや若者、厳しい条件で悩んでいる家族たちの声を拾い上げ、聞いてあげるだけでも意義あるのではないかと感じている。今後とも地道にいろんな形での活動を多くの人たちに参加してもらいながら続けていきたい。

 こころ紡ぐ会 - 越前市