ラッキーいとうの「お気楽サンデー」ブログ

たんなん夢レディオで毎月第4日曜日に放送の「お気楽サンデー」の記録です。次回放送は9月26日です。(12:00~13:00)です。

変化する公務員採用事情 越前市担当課長に聞く

市役所はサービス産業「住民はお客様」の視点で
良い人材求め、京都での試験や関西10大学へも訪問

1月28日のラッキーいとうの「お気楽サンデー」は、ゲストに越前市役所行政管理課の川崎規生課長を招いて、最近の職員採用事情などを話していただきました。団塊世代の大量退職に伴う補充採用、市民はお客様と考える視点、優れた人材を求めての県外大学への働きかけ、多様性社会に対する当事者対応が出来る職員像など、かっての公務員イメージを覆すようなお話が続きました。

他には、増えつつある「電子マネー」の話題と現状をラッキーいとうが紹介しました。

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川崎課長のお話の主な内容は下記のとおりでした。

越前市スタートから150人の職員削減
採用試験は、通年化と前倒しの傾向
多様性社会に対応できる職員も採用

  • 越前市の職員数は12年前の合併時には740人だったが現在は490人弱、この間に150人の職員削減となっている。
  • 団塊世代の大量退職に対し、この5年くらいは毎年30名程度の新採用であり、続く2~3年も30人程度の採用になるのではと推測される。職員数削減の中でもサービス低下にならないように職員は頑張っている。
  • 市役所としての総合力や事務の継承低下が心配されているが、そこは定年を前にした職員が意識しての後輩への継承と、60歳定年以降の希望者による再任用制度などでカバーしている。マイナス面も心配されているが、多くの新人たちによるフレッシュな視点での行政見直しというチャンスでもあると考えている。
  • 採用試験などの日程は通年化と前倒しの状態になっている。昔は年に1~2回だったが近年は年に3~4回という場合もある。来年4月採用者への説明会は間もなく2月から始まる。
  • 良い人材を求めるために関西の大学10校くらいを訪ね、越前市役所として求める職員像や越前市の特性などを説明している。昨年は京都の説明会に50人くらいが参加した。関西の大学へ出ている県内出身者のUターンに加え、県外から越前市へ移住しての職員採用も増えている。
  • 社会人枠採用も設けており、民間でのノウハウを市役所で発揮してもらうことも意義があり、それぞれの体験と視点が生かされるものと期待している。また組織の中で中堅職員に刺激を与えられるのではないかとも考えている。
  • 試験に当たっては、法律や知識よりも「住民はお客様」としての視点で接することが出来る人材、公務はサービス業と言う自覚を持てる視点を最重要視しており、学科試験より面接試験優先である。
  • 近年は地域社会の多様性やダイバーシティに対する行政の対応も重要であり、それらに当事者として寄り添える職員も求められているので、外国籍、LGBT、幾つかの障害を持つ職員の採用も行っている。市民の中のそれぞれの当事者にとってはより切実に身近な相談もでき、新たな施策にもつながるものと期待している。
  • 採用してからの研修も大事であり、公務員だけが特別な位置ということではなく、自分で考え、お客様に喜んでもらえる行動と、地域に飛び込んで動く職員を育てたい。
  • 先般は、職員が不妊治療を受ける場合に特別休暇が取得できる制度を設けた。越前市内では対応できる医療機関が無いようであり、心身にも経済的にも負担が大きい現状への対応である。年12日を特別休暇として取得できる。政府も少子化対策を幾つか掲げているが民間企業も含めてこうした具体的な制度が拡充されることを期待している。