ラッキーいとうの「お気楽サンデー」ブログ

たんなん夢レディオで毎月第4日曜日に放送の「お気楽サンデー」の記録です。次回放送は9月26日です。(12:00~13:00)です。

日本文化を支える「和金物」小澤さんがゲスト

小澤金物店は「国の登録有形文化財」答申の古民家
「和金物」は「伝統と和の空間」を彩る
手間と仕事の積み重ねが、建具・家具・建造物などを活かす

8月23日の「ラツキーいとうのお気楽サンデー」は、ゲストに越前市の小澤金物店、店主の小澤史郎さんを迎え、日本の伝統建築や家具などに活用されている「和金物」についてのお話を中心に放送されました。 

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寺社、和風建築など、最後の仕上げに関わる和金物の位置づけは重い
「数寄屋」好きな素材、各職人の仕事の手間を数多く寄せているもの
木材、壁、和紙、家財、建具、指物、道具、金物など生きてこそ空間の美

小澤さんからは主に下記のようなお話が紹介されました。

  • 越前市生まれで京都の大学を卒業したあと、京都の老舗の金物屋に就職をして学ぶ中で、自分でも好きなこと、意義ある仕事をしたいと考えた。越前市では2016年から営業を始め、2017年から現在の店舗を構えている。
  • 現在の店舗は昭和6年建築で、2020年7月には国の文化審議会が店舗兼主屋を国の登録有形文化財とするよう文部科学大臣に答申した、古民家で趣のある建物。和金物を扱うにはぴったりの雰囲気が漂い、生活の場としても、和金物のショールームとしても十分に活用できている。
  • 和金物が主に使われているのは、箪笥、襖、指物、建具など身近な生活の場もあれば、伝統建造物の寺社仏閣、橋、城の門など、和風建築の所でも数多くの物が使われ、実用的な面とともに飾りや美装飾としても活用されている。和室に使われる「和釘」一つにしても数種類あり、床の間や茶室など特別の物もある。壁も古来からの作り方ですれば部屋の雰囲気も大きく変わり、壁は一度塗ったらずっと独特の色合いを保っていくもので安易には触ってはいけないもの。
  • いずれの場合も「その製品が仕事されているか、手がかかっているか」など、作る人、関わる人の手間の積み重ねがすごく重要だと思っている。
  • モノづくりには「素材」がとても大事であり、和金物でも「銀」「銅」「真鍮」などで作り方も見え方も随分違ってくる。そのお客様の要望に応えるために工夫研究が必要だと考えている。例えば「四分一」と言われる「銀が4分3、銅が4分1」の割合で作る物もある。
  • 小澤金物店としては、ほとんど県外からの注文であり、インターネットや学会の専門誌での紹介を参考にしての引き合いが多い。制作にあたっては、オリジナルの金物を作るために現地に出向くこともある。昨年の皇居での「大嘗祭」関係の所でも納めさせていただいた。
  • 新しい製品はもちろん、古い金物のリニューアルを注文されることもある。そんな場合は古色を出すための取り組みを求めらる。お客様の喜びの声を聞くのが仕事の活力になっている。
  • 個人的には、襖の引手のコレクションを行っていて、多くの方に見ていただいたり今後の仕事面にも活かせたらいいなと思っている。

 小澤金物店のホームページもご覧ください。和金物 小澤金物店

ozawakanamonoten.com