ラッキーいとうの「お気楽サンデー」ブログ

たんなん夢レディオで毎月第4日曜日に放送の「お気楽サンデー」の記録です。次回放送は9月26日です。(12:00~13:00)です。

「フードドライブ」越前市内で大きなひろがり

越前市と市社協が絶妙の連携 企業や団体もどんどん協力

いろんな食品など、集めて、お届け ゆるやかネットワーク
子ども食堂、学習支援拠点、個人宅などで喜ばれている
提供品の受付は、各地の児童館へ気軽にお持ち込みを

今年最初の「ラッキーいとうのお気楽サンデー」は、ゲストに越前市社会福祉協議会の児玉課長と越前市社会福祉課の笹田課長のお二人を迎えて越前市で展開されている「フードドライブ」「フードバンク」と「わかちあいプロジェクト」についてお話をいただきました。

二つの活動ともに越前市と市社協、市内の各種団体、個人家庭の皆さんがそれぞれの役割をはたし、支える側と支えられる側の双方がゆるやかなネットワークを結ぶ中で互いに喜び合える活動として広がっていることが実感させられる内容でした。

f:id:okiraku_sunday:20210125105544j:plain

左:越前市社会福祉課の笹田さん/右:市社会福祉協議会の児玉さん

お二人から紹介された主な内容は次の通りでした。

フードドライブ

  • 「フードドライブ」と「フードバンク」二つの言葉があるが「フードドライブ」は、一般的には家庭で余っている食品を寄付する行為を言い、「フードバンク」は、それらが集まるところ、必要としている所や家庭に届ける一連のシステムや活動を指していることが多い。
  • 越前市では令和元年の「アースデイ―」の際に市環境政策課が食品ロスをなくそうと食品などの有効活用を呼びかけたことが最初と言われており、その後、令和二年から越前市社会福祉課と市社会福祉協議会の連携の中で現在のような「フードバンク」活動が始まった。
  • 特に2020年9月に県民生協と越前市がSDGs推進連携の包括的地域連携に関する協定を締結したことが大きかった。生協さんが会員の皆さんに食品の寄付を呼びかけられて食品の他に絵本まで数多くの品が集まり、それらが市社協に贈られた。
  • 他にも、福井村田製作所さん、北陸電力関係部門さんなどをはじめ、多くの事業所から寄付が寄せられ、一般家庭の方からも寄付受付場所となっている各地の児童センターや社協越前市に届けられて市内全体に広がっている。とても心強く感じている。
  • 市と社協の役割としては、主に寄付を呼びかける広報や拡大は市が行い、実際に必要な団体や家庭に届けるのは社協という感じになっているがお互いに連携しながら行っているのでスムーズに進んでいると思う。
  • 届け先としては、最初は市内の「こども食堂」「学習支援拠点」などの団体から始まったが、現在はそれら食品を必要とする各家庭が多くなっている。経済的に困っている家庭を訪ねる際に、そうした食品を持参すると子供からも親からも喜ばれ、ふんわかと柔らかな雰囲気もが生まれやすいと聞いている。
  • 食品を届けるという行為だけでなく、その家庭の状況も知ることが出来て色んな支援につながりやすい効果も出ている。意外に重宝の声を聞くのは「ふりかけ」だった、これはごはんさえ炊ければ誰でも使えるので喜ばれているようだ。
  • 今からの取り組みでは「旅する照晴ちゃんエコバック」を作成中で、福井県共同募金会の寄付のなかで、この活動を指定して寄付していただくことが出来るので、ぜひ応援してほしい。キャラクターの照晴ちゃんが描かれたエコバックを通じて「支え手」と「受け手」の垣根を越えて、支えあいの旅をして、ほっこり幸せを届ける活動にしたい。

「わかちあいプロジェクト」毎月5キロの米が無料で届く
JAが集め、日赤奉仕団が仕分け、市社協がリスト化、郵便局が配送
全国でも珍しい取り組み、やってよかったとの思い共有

  • 「わかちあいプロジェクト」は、JA越前武生、市社協、武生郵便局、越前市日赤奉仕団と越前市が連携し、経済的理由などにより生活が苦しい人の早期発見と支援ニーズを把握する形で行われており、毎月お米5キロを3か月間、無料で、郵送するプロジェクト。
  • 始めたのは平成30年9月からであり、越前市が公共料金の滞納督促状の中にチラシを入れて約200世帯に送った。最初の呼びかけには4世帯しか申し込みがなかったが、今では毎月20~30世帯になっている。(2018年10月から2020年9月末までに83世帯198人が受け取っている)
  • 市内の4団体がそれぞれの役割を果たしており越前市も連携している。具体的にはJAが加盟の農家に余剰米の提供を呼びかけ集まったコメを保管しておく。必要とする家庭を市と社協がリスト化し、その数を確認する。次に日赤奉仕団の方々がJA倉庫で必要量を精米し市民プラザで5キロ分の小袋に詰める。それを郵便局が特別料金で各家庭に配送する仕組みを作っている。
  • フードドライブは、すでに社協などで相談を受けているので直接に届けることが可能だが、このプロジェクトでは早期発見という点もあり、自宅に市役所や社協の看板をつけた車が来ることを敬遠する傾向もあり、誰もが利用している郵便局の配送便というスタイルになっている。
  • このお米の配送を通じて他の生活相談につながるケースも多い。全国的にも珍しい取り組みで関係団体の全国組織からの問い合わせや視察もある。やってよかったなあーというのが関係者の本音であり参加する人たちがやりがいも感じていると聞いている。

 

echizen-shakyo.or.jp

www.city.echizen.lg.jp