ラッキーいとうの「お気楽サンデー」ブログ

たんなん夢レディオで毎月第4日曜日に放送の「お気楽サンデー」の記録です。次回放送は9月26日です。(12:00~13:00)です。

仁愛大生、外国人向けのAED設置場所MAP作成

越前市オープンデータを活用 AED設置場所を翻訳
Google利用し、AEDマップも作成
市内103か所の設置場所にポルトガル語の看板.ステッカー設置
AED動画をポルトガル語と日本語版で作成 各方面から注目される
市役所の5つの課と南越消防組合、越前市国際交流協会と連携しての活動

6月27日の「お気楽サンデー」は、NPO法人丹南市民自治研究センターの岩﨑さんがパーソナリティを務め、仁愛大学コミュニケーション学科4年の服部いくみさんと加藤菜摘子さんをゲストに迎えて放送され、越前市の地域貢献活動支援補助金を利用した取り組み~リアルとデジタルで解決する5つのアプローチ~についてお話をうかがいました。 

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ゲストのお二人からは主に次の内容が話されました。

● 近年、自然災害が増加しており、福井県でも豪雪や大雨、新型コロナウイルスなど、様々なニュースが世間を騒がせている。そんな中、「日本人でも不安なのに、日本に住む外国人はもっと不安に思っているのではないか」そう考えたのがこのプロジェクト発案のきっかけ。災害や事故などで使用されるAEDに着目した。 

● 1つ目は、市役所が持っているオープンデータの整備を行い、AEDの設置場所をポルトガル語に翻訳。越前市では、市民の6%が外国人で、その約7割がブラジル人。
 
● 2つ目は、Googleマップのマイマップ機能を利用し、ポルトガル語に翻訳したAEDの設置場所を示すAEDマップを作成。

越前市に転入する外国人の方に市役所が必ず配布する生活に関する情報をまとめた転入者パックにAEDマップのQRコードを一緒にいれてもらい、転入してきた外国人の方に行き渡るようにした。また越前市Facebookにも掲載して、在住者の方も情報を得られるようにした。 

● 3つ目は、越前市がAEDを設置している全103か所にAED設置場所をポルトガル語で示す看板とステッカーを設置。ブラジルではAEDをDEAと表記するので、両方提示した。ユニバーサルデザインを意識して誰もが絵だけでも分かる工夫もしている。公民館の方からは、何かしないといけないと思っていたが、できていなかったのでありがたいと感謝の言葉を述べられた。 

● 4つ目は、ポルトガル語版のAEDの説明書をラミネートして、全103か所に設置。翻訳して説明書を作成しようと思ったが、AED管理会社にポルトガル語版の説明書があることが判明し、利用した。この取り組みを行うことにより、今まで日の目を見ていなかった説明書を活用することができた。今後、AEDの設置個所が増えたり、変わったりした場合にも、担当部署に対応してもらうように、持続可能な運用とした。 

● 5つ目は、AED動画を作成し公開した。

南越消防組合に協力してもらい、AEDの使い方の動画を作成。コロナに対応してAEDの使い方に、鼻と口をハンカチで覆うという動作があり、今の時代に合うようにアップデートされている。動画はポルトガル語字幕版と日本語版を作成し、翻訳・字幕は越前市国際交流協会に依頼した。動画は、仁愛大学コミュニケーション学科のYouTubeのアカウントから「ポルトガル語AED」で検索すると閲覧できる。越前市のホームページにもリンクされている。 

● 今回の取り組みは、市役所の5つの課と南越消防組合、越前市国際交流協会と連携して行った。 

● この取り組みが新聞に掲載され、赤十字福井支社から動画を使わせてほしいとの依頼や仁愛大学のALTからコラボできないかとの話があり、今後、ポルトガル語だけでなく英語の翻訳などの取り組みもしていく予定。 

● 今年度は、火災に関する取り組みを行う予定。南越消防組合の方から、火災の件数は変わっていないが、外国人の方の割合が増えていると聞いたのがきっかけ。動画を作成し、外国人の方に火災の知識を普及していきたい。安心・安全につながる取り組みとしたい。